その他 働き方改革

【よむらの労働関連情報 2017.10.29 No.11】

2018/05/02

□□❒=【よむらの労働関連情報 2017.10.29 No.11】=□□❒
「よむらの労働関連情報」です。ご覧頂ければ幸いです。(月1、2回程度配信しています。)
下記の記事関してご意見のある方、その他のご意見などはメールで連絡願います。
また、お知り合いの方などにもよろしければ転送して頂ければ幸いです。
以下の▲は私の意見です。
------------------------------------------------------------------------------------------------------
【注目のニュース】
・10/14 グーグル、雇用支援に1100億円 「反AI」に備え
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22276260U7A011C1EA5000/?n_cid=NMAIL005

・10/13 1千万円求人が増加 管理職・技術者…外資も食指
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22215140T11C17A0MM0000/?n_cid=NMAIL005

・10/16 サービス業、採用計画未達 大卒内定全体は7年連続増 18年度日経採用調査
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22283620V11C17A0MM8000/?n_cid=NMAIL001

・10/17 相次ぐ不祥事 私が企業を見るポイント(藤野英人)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO22239120T11C17A0000000?channel=DF280120166569&style=1&n_cid=NMAIL005
▲「真面目とは本来、真剣であり、誠実であること」などと言葉の解釈から「まず一般社員が誠実になること」が企業体質を変える一歩になると述べています。そんな精神論で変わるとは思えませんね。
私は、労働組合というものが会社をチェックしてほしいと思いますので、大企業という村社会の中でも労働組合が企業経営をチェックして欲しいと思います。

【政府・行政・厚生労働省】
◯職業安定法の2018年1月施行 厚労省
−求人票・募集要項等のチェックポイント−
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000171017_4.pdf
▲求人者や募集者が求人票や求人広告に示した労働条件の明示を変更する場合に、速やか求職者へ変更点を明示することが義務付けられました。
また、求人票や求人広告に残業代込(固定残業代込の金額)で給与を記載することは出来ず、手当の名称にかかわらず固定残業手当の場合には、残業何時間に相当する残業手当であることを明示することが必要となりました。
しかしこのように職業安定法が改正されても上西充子氏により問題点が指摘されています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/uenishimitsuko/20170317-00068793/
この文書の中で出てくる井坂信彦議員は、今回の選挙で残念ながら落選しました。(派手さはありませんが論理的に追求する議員で好感がもてたのですが。)
私が担当した労働問題でも、求人広告には給料23万、会社に入ってみると基本給 138,000円、残業手当92,000円というようなケースがありました。この会社は、雇用契約書や労働条件明示書を本人に交付していませんでした。

・10/7 「過労死等防止対策白書」を公表 厚労省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000139008.html
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/karoushi/17/index.html

・10/16 厚労省“ブラック企業リスト”にヤマト運輸が追加 計476社に
http://www.sankei.com/economy/news/171016/ecn1710160009-n1.html

◯10/19 第6回職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kintou.html?tid=478680
▲開催趣旨と会議資料
「近年、都道府県労働局において、職場における「いじめ・嫌がらせ」の相談件数が増加しているなど、職場のパワーハラスメントが大きな問題となっており、働く方々が健康で意欲を持って働くためには、労働時間管理やメンタルヘルス対策だけではなく、職場のパワーハラスメントを防止する必要がある。
こうした中で、働き方改革実行計画(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)において、『職場のパワーハラスメント防止を強化するため、政府は労使関係者を交えた場で対策の検討を行う。』こととされた。これを受け、有識者と労使関係者からなる検討会を開催し、実効性のある職場のパワーハラスメント防止対策について、検討を行う。」と開催の趣旨が書かれています。そして検討議題を「(1) 職場のパワーハラスメントの実態や課題の把握 (2) 職場のパワーハラスメント防止を強化するための方策 (3) その他」としているのです。
要は、有識者と労使関係者で「職場のパワーハラスメント防止を強化するための方策」をまとめてもらうということのようです。
10月19日に第6回の検討会が開催されていますが、議事録が第1回(5月19日)に公開されて以降全く公開されていません。公開されている資料から見ると、2012年に出された「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキンググループ報告」についての見直しもなされているようです。審議過程のわかる議事録を早く公開してほしいものです。
第6回の検討会資料には、裁判上で示されたパワーハラスメントの定義や嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けたことによる精神障害の労災認定事例など有意義な資料も公開されています。
パワーハラスメント防止の取り組みの強化を決めてもらえば、労働者代表や労働組合が会社と対等になるための一つのツールとなるのではと思われます。

・10/20 第138回「労働政策審議会労働条件分科会」議事録(8月30日)の公開 厚労省
(10/10 第137回「労働政策審議会労働条件分科会」議事録(7月12日))
▲働き方改革促進法、すなわち残業上限規制、高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ)、裁量労働制(残業代ゼロ)の対象拡大などを議論する労働政策審議会労働条件分科会ですが、9/15に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」が厚生労働大臣に答申が行われ、今後法律案が作成され国会へ提出の段取りとなっています。もっと早く公開してほしいものです。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000179927.html

・10/24 職場におけるハラスメントのマニュアルの公表 厚労省
-予防から事後処理対応までのサポートガイド-
妊娠・出産等に関するハラスメント、セクシャルハラスメントを起こさないために
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000181888.pdf
▲妊娠・出産等に関するハラスメントやセクシュアルハラスメントについて、法律で規定されていること、ハラスメントの定義、ハラスメントの内容、職場のハラスメントを防止するために事業主が講ずべき措置について書かれています。

・10/24 家計所得の分析に関する報告書の公表 厚労省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000181779.html
▲世帯主を単位にした、年齢階級別の世帯数割合の年次推移、年齢階級別の可処分所得の年次推移や可処分所得階級別の社会保険料や税金の調査データを公表しています。

・10/24 「平成29年版厚生労働白書」を公表
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000181771.html
http://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/

・10/27 人生100年時代構想会議
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201710/27jinsei100.html
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinsei100nen/
▲衆議院解散の理由の一つとなった、幼児教育、高等教育の無償化・負担軽減について議論がなされているようです。

【残業・過労死・労災ニュース】
・10/05 記者の過労死を公表=4年前、超勤159時間-NHK
https://medical.jiji.com/news/9699

・10/11 漫画喫茶など展開の「マンボー」に残業代1500万円の支払い命令 東京地裁
http://www.sankei.com/affairs/news/171011/afr1710110027-n1.html

・10/10 引っ越し大手アートに未払い残業代請求 元社員らが横浜地裁に提訴
http://www.sankei.com/affairs/news/171010/afr1710100037-n1.html

・10/13 「異常な勤務、なぜ放置」=NHK記者過労死、両親が会見
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017101300982&g=soc

・10/13 <警視自殺>残業200時間 国体担当、「公務災害」と認定
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20171013k0000m040123000c.html

・10/13 解雇無効で未払い給与1億円支払い命令 プルデンシャル生命
http://www.sankei.com/affairs/news/171013/afr1710130031-n1.html

・10/16 運転手、整備士に続いて車掌も石綿労災認定 西鉄、戦後の木炭バスでアスベスト吸引
http://www.sankei.com/west/news/171016/wst1710160039-n1.html

・10/16 長時間労働で過労自殺、システム会社側と和解 大阪地裁
http://www.sankei.com/west/news/171016/wst1710160072-n1.html

・10/24 自殺した鳥取・倉吉市職員めぐる訴訟、市が過重労働認め謝罪・和解へ 賠償金4千万円
http://www.sankei.com/west/news/171024/wst1710240060-n1.html

・10/27二審もさいたま市に賠償命令=パワハラで職員自殺-東京高裁
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017102601055&g=soc

【労働関連雑誌について】
◯連合総研について
「連合総研は働く人たちのシンクタンクです。連合総研では、勤労者とその家族の生活の向上、我が国経済の健全な発展と雇用の安定に大きく寄与することを目的に、内外の経済・社会・産業・労働問題など、幅広い調査・研究活動を進めています。」
▲連合総研とは、労働組合のナショナルセンターである連合のシンクタンクです。無償でインターネット上で月刊誌DIOや調査報告が読めます。
月刊誌DIO10月号では、「生活時間の視点から労働時間を考察する」という特集を組んでいます。
http://www.rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio330.pdf
http://www.rengo-soken.or.jp/

【財政を判断する為に使用される言葉】
◯プライマリーバランス(基礎的財政収支:PB)
国の財政収支で、国債などの借入金を除いた税収などによる歳入から、国債の元利払い費など、過去の借入金返済に要する経費を除いた歳出を引いたもののこと(デジタル大辞泉)。
簡単に言えば、国の税収等(国債を含まない)から国の政策的支出(国債償還・利払費用を含まない)を引いたものであり、プライマリーバランスが均衡(ゼロ)とは、国の政策的支出が税収等で賄える状態。また、国債発行収入=国債償還費+利払費の状態です。(参考 高等学校教科書「現代政治経済」清水書院)
▲政府の財政再建の目標としてプライマリーバランスの黒字化(国の税収等>国の政策的支出の状態)が2020年と言われていましたが、消費税の増収分を財政再建よりも幼児教育の無償化に割り当てるということで、先送りされ時期が不明確な状態です。

【以前取り上げた言葉に関する記事】
・10/5 、20代~60代の働く人を対象に「ダイバーシティ」に関するアンケート調査
http://www.adecco.co.jp/about/pressroom/investigation/2017/1005/
▲以前この労働関連情報(No.5)でも取り上げた「ダイバシティー」とう言葉。この「ダイバシティー」に対する取組や重要性等に関する調査報告が掲載されています。

【オフィスむらかみの労働相談】
・「年金支給開始、70歳超も可能に」という報道
http://yomura.sakura.ne.jp/2017/10/11/nenkin_more_than_70/

========================================================================
★配信元
オフィス むらかみ オフィスむらかみの労働相談 責任者 村上洋一
メールアドレス  office.murasan@gmail.com
ホームページ   http://yomura.sakura.ne.jp
・配信不要な方は、上記アドレスまでメールで連絡願います。
========================================================================

-その他, 働き方改革
-