社会保険に関する事例
私が関わったものの一部
○労災保険給付
歯科医院でのパワーハラスメントが原因で歯科助手が精神疾患を罹患しました。歯科医院は、パワーハラスメントを認めませんでしたが、本人が持っていた資料をもとに労災保険の給付申請を行い、監督署が労災保険給付を認めました。
○労災保険の労働者性
使用者は、トラック運転手を労働者として認めなかったが、監督署が労働者として認定しました。これは、運転手の方の労働実態を聞き取り調査し労働者性を主張・立証したことにより監督署が労災保険の療養補償給付と休業補償給付を認めたものです。
○健康保険の加入
歯科医院の労働者が病気となり休業せざるを得なくなりました。しかし傷病手当金は支給されませんでした。歯科医師とともに歯科医師国保(歯科医師国民健康保険)に加入していましたが、当然かもしれませんが歯科医師国保は傷病手当金の給付に関す制度はないのです。国保は、個人事業主を対象にした制度だからです。歯科医院で働いていた人も歯科医師国保に加入できるのです。病気やケガをすれば、一般的には給与の補償がありませんから生活ができません。
この歯科医院は法人化していたので、年金は厚生年金に加入していました。歯科医師国保と年金事務所双方と交渉をして、病手当金が給付される協会けんぽの健康保険に加入させました。 歯科医師国保では、働くものの権利が守れません。
○雇用保険の加入要件
雇用保険の加入要件は、1周間20時間以上の勤務が見込まれる場合加入の義務がありま す。あるスーパーにおいて1周間の労働時間が20時間未満とする雇用契約を締結していましたが実態は、20時間以上勤務していました。会社の不明確な雇用契約書を変更させ、ハローワークと交渉を行い雇用保険に加入させました。
以上
2017/03/12