働き方改革 労働基準法 労働者の過半数代表

【よむらの労働関連情報 2018.12.28 No.26】

2019/01/03

□□❒=【よむらの労働関連情報 2018.12.28 No.26】=□□❒
「よむらの労働関連情報」です。ご覧頂ければ幸いです。(月1、2回程度配信しています。)
また、お知り合いの方などにもよろしければ転送して頂ければ幸いです。
以下の▲は私の意見です。

◎年末お忙しい時期に、お送りさせていただいています。本年もご購読いただきありがとうございました。
来年もよろしくお願い致します。
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【注目のニュース】

■12/14 第 13 回 労働政策審議会雇用環境・均等分科会
女性の職業生活における活躍の推進及び職場のハラスメント防止対策等の在り方について(報告書)
雇用環境・均等分科会分科会長がこの分科会で検討してきた内容を労働政策審議会会長に報告書として報告、その報告書を労働政策審議会会長が厚生労働大臣に建議した。
▲建議とは→ 意見を申し述べること。建議の後、厚生労働省が法律案要綱を作成して、労働政策審議会に諮問する。
https://www.mhlw.go.jp/content/000454577.pdf

・12/15 企業パワハラ防止、義務化 来年国会に法案 被害増える中
「分科会では、より強力な対策を求める労働者側の委員が、パワハラの行為そのものを禁止する法律が必要だと訴えていた」が、「厚労省は今回の法案では見送る」ことを決める
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181215-00000006-asahik-pol
▲パワハラ行為そのものを禁止する法律が必要だと思います。労働組合を結成したり、労働者代表に立候補したり、会社の方向性と反対の意見を言うとパワーハラスメントにさらされることは目に見えています。パワーハラスメントの定義を明確にして、パワハラを行った人を処罰する法律が必要です。中小・零細企業にはパワハラがつきものです。

【政府・行政・厚生労働省】

●11/30 第2回解雇無効時の金銭救済制度に係る法技術的論点に関する検討会
解雇無効時の金銭救済制度に係る法技術的論点について(意見交換)
▲私は、労働者側に金銭解決の選択権を持たすなら、金銭救済制度に反対はしません。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-roudou_558547.html

●12/3 第2回雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会
・12/25第3回雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会
▲議事録は非公開、第3回で資料が掲載されている、少しはどのような議論がなされているのかが
わかります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_01811.html

●12/7 第3回賃金構造基本統計調査の改善に関するワーキンググループ
賃金構造基本統計調査の調査事項の見直しについて等
▲統計学的な議論のようです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-toukei_456728.html

●12/14 第150回労働政策審議会労働条件分科会
高度プロフェッショナル制度における労働基準法施行規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱、労働基準法第 41 条の2第1項の規定により同項第1号の業務に従事する労働者の適正な労働条件の確保を図るための指針案
の諮問
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000024580_00010.html
・12/26 労働政策審議会 (労働条件分科会)
◎概ね妥当として労働大臣に答申
▲働く人たちが利用できるものは何なのかの労働側の検討が必要です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000024580_00011.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-rousei_126969.html

●12/14 「医師の働き方改革に関する検討会」が医師の労働時間短縮に向けた取組を緊急アピール
▲緊急アピールだけではどうにもなりません。「施行5年後に、時間外労働の上限規制を適用。医療界の参加による規制のありかたについて検討し、結論を得る」ことになっています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02920.html

●12/18 第1回働き方の多様化を踏まえた社会保険の対応に関する懇談会の開催について
▲資料が充実していて、現行制度の内容がよくわかります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02964.html

●12/21 「勤務間インターバル制度普及促進のための有識者検討会」の報告書を公表
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02924.html

●12/21 第4回裁量労働制実態調査に関する専門家検討会
裁量労働制実態調査(案)について
▲議論の内容はわかりませんが資料が提供されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/AA10K-other-roudou_503103_00001.html

●12/25 社会保障審議会 (年金財政における経済前提に関する専門委員会)
▲2017/7/31から行われている審議会で、議論を踏まえて財政検証を行い、公的年金制度の姿を国民にわかりやすく示していくことで、持続可能な年金制度の構築を目的にするものと書かれています。経済的な難しい議論がなされています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_469789.html

●12/25 第3回「雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会」
▲資料が公開されていますが、あくまでも独立自営業者として、彼らがより働きやすくなるために検討がなされているようです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_01811.html

【不当労働行為】

◯中労委
・12/4 祐愛会(その2)不当労働行為再審査事件 (平成29年(不再)第23号)
介護施設の入居者に対して室温を適温に保つべき注意義務を負っていたにもかかわらず、それを怠ったとして、職員である組合委員長の減給と賞与不支給が不当労働行為に当たるとの判断で、使用者の再審申立を棄却
■組合 自治労沖縄県本部、社会福祉法人祐愛会宮古の里労働組合(組合員1名)
https://www.mhlw.go.jp/churoi/houdou/futou/dl/shiryou-30-1204-1.pdf

・12/4 日本郵便輸送不当労働行為再審査事件(平成29年(不再)第8号)
組合に対して組合事務所を貸与しなかったことに合理的な理由が存在したとはいえず、組合の運営に対する支配介入に当たる
■組合 郵政産業労働者ユニオン輸送近畿支部(組合員5名)
https://www.mhlw.go.jp/churoi/houdou/futou/dl/shiryou-30-1204-2.pdf

・12/11 山陽新聞社不当労働行為再審査事件(平成29年(不再)第36号)
会社が、一時金をめぐるあっせん申請に応じず、団体交渉で一時金を提示した対応等は、いずれも不当労働行為に当たらない
■組合 山陽新聞労働組合(「組合」)(岡山市北区) 組合員3名
https://www.mhlw.go.jp/churoi/houdou/futou/dl/shiryou-30-1211-1.pdf

・12/19 昭和ホールディングス外2社不当労働行為再審査事件(平成29年(不再)第31号)
子会社2社が8月18日付け団交申入れに応じなかったことは不当労働行為に当たる(8/24,9/4,9/24の申入れについては義務的団交事項ではない)としたが、親会社には使用者性が認められず、よって不当労働行為に当たらないとした
■全労連・全国一般労働組合東京・千葉地方本部昭和ゴム労働組合(組合員約60名)
https://www.mhlw.go.jp/churoi/houdou/futou/dl/shiryou-30-1219-1.pdf
▲12/27付にてアルバイト・派遣・パート非正規等労働組合が兵労委に申立てた山九事件に類似する事件です。

◯その他の不当労働行為
・12/10 国際自動車(国際労供ユニオン)事件で都労委が不当労働行為救済命令
タクシー運転手の定年後の再雇用を多数組合と使用者が労働者供給基本契約を結んでいるが、少数組合とは結ばないという事件
少数組合とも労働者供給に関する基本契約を締結しなければならないという命令
http://www.labornetjp.org/news/2018/1210kokusai

【WEB上の労働関連雑誌】(無料で読めます)

◯連合総研
・月刊レポート
少子化・人口減少の中で縮む「地域社会と教育」
https://www.rengo-soken.or.jp/dio/2018/12/051643.html

◯日本労働研究機構
・12/25日本労働研究雑誌 最新号:2019年1月号(No.702)
特集:働き方改革シリーズ2「労働時間」
https://www.jil.go.jp/institute/zassi/new/index.html

・12/25 ビジネス・レーバー・トレンド2019年1・2月号
働き方改革の課題と展望
https://www.jil.go.jp/kokunai/blt/index.html

▲日本労働研究雑誌、ビジネス・レーバー・トレンドは一部がPDFで掲載されていますが、前者は3ヶ月後、後者は1ヶ月後に全文がPDFで公開されます。

・11/28 日本の労働法政策の時代区分(著者 濱口 桂一郎)
▲労働組合や日経連の各時代における主張と労働法政策が記載されています。
1000ページを超える『日本の労働法政策』という著書の一部を紹介した内容となっています。
https://www.jil.go.jp/researcheye/bn/029_181128.html

◯12/1 広報誌『厚生労働』
https://www.mhlw.go.jp/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/about.html

【労働ニュース】

・11/30 「過労自殺」小野建を提訴 元社員の遺族、1億円賠償求め 福岡地裁
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/469495/

・11/30 佐伯市の中学教諭「過労死」疑い 時間外、月平均175時間
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/11/30/JD0057561861

・12/3 複数の事業所で雇用される者に対する雇用保険の適用に関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syokuan_504711.html

・12/3 外国人雇い止め「3千人」 シャープ亀山、労組が公表 入管法審議に危機感訴え
https://www.sankei.com/life/news/181203/lif1812030040-n1.html

・12/5 賃金水準を追求する闘争を強化/連合中央委員会
連合の春闘方針決定
https://www.jil.go.jp/kokunai/topics/mm/20181205.html

・12/5 医師の働き方改革に関する検討会
第12回の議論のまとめ(医師の研鑽と労働時間の考え方について)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_469190.html

・12/6 シャープ亀山工場の雇い止め問題 県が支援を表明 ユニオン申し入れで /三重
https://mainichi.jp/articles/20181206/k00/00m/020/263000c

・12/7 個別賃金を軸に6,000円の引き上げ基準示す/JAMの中央討論集会
https://www.jil.go.jp/kokunai/topics/mm/20181207b.html?mm=1452

・12/11Japan 2.0 最適化社会の設計
-モノからコト、そしてココロへ- 経済同友会
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2018/181211a.html

・12/12 甲状腺がんで労災認定=福島第1事故後作業-厚労省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018121200659&g=soc

・12/13 2019年の景気見通しに対する企業の意識調査
2019年景気、「悪化」局面を見込む企業が29.4%に急増
~ 「消費税制」が最大の懸念材料に ~
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p181205.html

・12/18病院・学校・役所の屋内全面禁煙、来年7月から
▲経営規模の小さい事業者の飲食店(最大で全飲食店の55%)は、猶予措置があり猶予期間も「別に法律で定めるまでの間の措置」として明確になっていません。ノンスモーカーの意見ですが。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181218-00050121-yom-pol
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000189195.html

・12/19「永住可能資格」来年4月にも=建設業で取得可能に-外国人材拡大
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018121904967&g=soc

・12/19図書館司書ストライキ延期、続く交渉に「身を切られる思い」
▲練馬区立図書館の非常勤司書がストライキを構えていましたが回避しました。報道では配置転換で他の直営区立図書館への配転を受け入れたようです。そうすると区立練馬図書館は指定管理者制度が導入されるといいうことになります。働く人たちが喧々諤々と議論し最終的に決めたことなら良いことです。ストライキを構えたということが素晴らしいですね。
闘いは押したり、引いたりです。
https://www.bengo4.com/internet/n_9018/

・12/19 8年ぶり1000万人回復=労働組合、組織率は最低―厚労省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018121904513&g=soc
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/18/dl/01.pdf
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/18/dl/04.pdf
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/18/dl/05.pdf

・12/25 国機関8割、障害者不足=雇用率1.22%、法定の半分-18年
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018122501154&g=soc

・12/25 外国人就労方針、閣議決定 最大34万人受け入れ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201812/CK2018122502000235.html

・12/26 大津市職員服薬死、パワハラ労災認定
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018122690231900.html

・12/25 非正規格差訴訟、日本郵便契約社員が上告
https://www.sanspo.com/geino/news/20181225/sot18122517520010-n1.html

・12/27 副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000178546_00001.html

・12/28 外国人材拡大で意見公募=来月下旬まで-法務省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018122800684&g=pol

【よく聞いた言葉】
◎ご飯論法 ⇒ ユーキャン新語流行語大賞のトップテン、大賞は「そだねー」
ご飯食べましたか?いや食べていませんと言っておいて、雲行きが怪しくなってきた時にサンドイッチなら食べました。というトーク。
営業マンも使いそうです。団体交渉の時に、使う会社も幾つかあります。私も結果的にそうなっていることもあります。
裁量労働制に関する国会審議の中で加藤厚生労働大臣が行った、論点をすり替えたのらりくらりとした答弁をさして広まったのがご飯論法ということで、私は、最近始めたtwitterで法政大学の上西充子さんをフォローしていますので、よく聞きました。
*今までの「よむらの労働関連情報」が見られます。
http://yomura.sakura.ne.jp/tag/yomura-labor-info/
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★配信元
オフィス むらかみ オフィスむらかみの労働相談 責任者 村上洋一
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